「高原断章」～三善晃作品集／藍川由美


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「高原断章」～三善晃作品集／藍川由美

音源の形式

ジャンル: 声楽曲・現代曲
品番: CMCD-28095
ディスク枚数： 1枚
税抜価格: 2,800円
税込価格: 3,080円
発売日: 2005年10月20日
JAN: 4990355002407
歌詞対訳: あり

藍川由美

内容解説

■ 曲目
三善晃：
聖三稜玻璃（山村暮鳥詩）
　　[1] いのり／[2] 曼陀羅
　　[3] 青空に／[4] ほんねん
四つの秋の歌（高田敏子詩）
　　[5] 駅／[6] 忘れられた海
　　[7] 林のなか／[8] 枯れ葉
白く（佐川ちか詩）
　　[9] 白く／[10] 他の一つのもの
　　[11] むかしの花／[12] Finale
高原断章（神保光太郎詩）
　　[13] 蟹／[14] 道／[15] 午後
　　[16] 石／[17] 隣家
抒情小曲集（萩原朔太郎詩）
　　[18] ほおずき／[19] 少女よ
　　[20] 雨の降る日（兄のうたえるうた）
　　[21] 小曲／[22] 五月
[23] 貝がらのうた（三善晃詩）
[24] 歌を投げてみようか（三善晃詩）
[25] りすの子（三善晃詩）
[26] 仔ぎつねの歌（三善晃詩）
[27] なんのき（谷川俊太郎詩）
[28] うとてとこ（谷川俊太郎詩）
[29] かっぱ（谷川俊太郎詩）
[30] ことこ（谷川俊太郎詩）
[31] 栗の実（三善晃詩）

■ 演奏者
藍川由美（ソプラノ）
森美加（ピアノ）

■ 録音
2005年9月／ウィーンほか

■

アワード

★「レコード芸術」2006年1月号【特選】

三善晃の「音のポエジー」にふれてみませんか？

　敬愛する藍川由美さんに私の歌曲作品を歌っていただけることが、なにより嬉しい。
　藍川さんの歌には日本語の清冽な水脈が流れている。グローヴァルな相互理解が求められる今日、その前提として最も大事なことは、すべての民族や国がそれぞれの母国語のほんとうのパラダイムを持つということだろう。国際的な歌手・藍川由美さんがそれを表現していることは大事な、素晴らしいことだ。
　このCDには私の若い頃からの作品も網羅されていて、私が器楽作品においても追い求めてきた「日本」が表象されている。殊更に歌手と作曲家の協同などとは言わず、それぞれの仕事が平易に、日常的に、日本のリテラシーを紡いでゆくといいと思う。
［三善晃／CDブックレットより］

　三善先生に最初に御指導いただいてから、すでに三十年近い歳月が過ぎてしまった。声楽家としては決して短い時間ではない。だが、不器用な私が先生の音楽に近づくためにはそれだけの時間が必要だったともいえる。そしてともかく私は再び三善晃の歌曲と向き合った。
　だからといって、その間、私は完全に三善晃の音楽から離れていたわけではない。鼻歌で歌曲集『白く』や『高原断章』を歌いながらバイクを運転する。（中略）先生の歌曲は一度きいただけで覚えたり、初見で歌えるといった種類の音楽ではないし、学生時代の私は、この音程の跳躍は増二度、減五度……などと頭で考えながらでないと歌えなかった。
　それが長い時間をかけて鼻歌になった時、三善晃は‘音の画描き’なのではないかと思うようになった。複雑に見えたピアノ・パートでさえ、まるでガラスの器に入れた様々な絵の具が鮮やかに混ざり合って美しく沈殿してゆくようで、もう難しさは感じなかった。理屈抜きで、じっと音を見つめているだけでよかった。
　やっと「三善晃の音風景」に立ち会うことを許されたのかも知れない。そんな気がして録音に踏み切った。
［藍川由美］

　三善晃が初めて書いた歌曲集『高原断章』（1955）から教科書の教材まで、代表作を収録。来たる11月13日に行われる藍川由美のリサイタル「三善晃作品を歌う」（東京文化会館小ホール）にあわせた新録音の臨時発売です。コンサートに関する詳しい情報は、藍川由美のホームページでご覧になれます。

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