上海クァルテット Shanghai Quartet
室内楽 Chamber music group
★レコーディング・アーティスト Recording Artists
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プロフィール
上海クァルテットは、情熱的な音楽作り、卓越したテクニック、そして様々な文化を併せ持つことで高い評価を得ている。エレガントな音楽のスタイルは、上海クァルテットの持つ東洋の繊細さと西洋音楽の感情表現の幅広さを融合させている。
1983年に上海音楽院で結成され、これまでに世界的に著名な音楽家と数々の共演を果たし、欧米、アジアの主要音楽都市で演奏会を行ってきた。近年では、ヨーロッパ、日本、中国、オーストラリア、ニュージーランドへの演奏旅行を行っている。
ニューヨークのカーネギーホールをはじめ、世界の主要なコンサートホールや音楽祭に出演を重ねている。2008-09年の上海クァルテットの結成25周年を記念するシーズンにはラヴィニア、タングルウッド、オタワなどの国際音楽祭、メトロポリタン美術館、レジデンスとしてサンタフェ室内楽音楽祭、オレゴン・バッハ音楽祭などにも出演した。2008年5月には、チェン・イ作曲の「From the Path of Beauty」を男性コーラス・グループのシャンティクリアとサンフランシスコで初演、さらにアジア初演を中国で行った。同年11月、ペンデレツキの75歳を祝うポーランドでの特別演奏会では、ペンデレツキの弦楽四重奏曲 第3番「Leaves From an Unwritten Diary」を世界初演。この作品のアメリカ初演をモンクレア州立大学、リッチモンド大学などで行い、さらにリトアニア、フランス、アメリカ全土で引き続き演奏している。
常に新しい音楽を追求、東洋と西洋のサウンドの融合に挑戦している。25周年にはペンデレツキ、チェン・イ、ディック・ハイマン、ヴィヴィアン・ファングという3つの異なる大陸の作曲家の作品の世界初演を行ったことになる。また他にも、ロウエル・リーバーマン、ブライト・シェン、ゾウ・ロンに新作を委嘱、初演。今後は、マーク・ナイクルグ、レイ・リャン、スチュワート・ワラスの新作を演奏する予定である。
25枚以上のCDを様々なレーベルで録音している。最近では、シューマンとドヴォルザークのピアノ五重奏曲をルドルフ・ブッフビンダーと録音、その他、ゾウ・ロン作曲のクァルテットとオーケストラのための「Poems From Tang」をシンガポール交響楽団と録音(BIS)。2003年にリリースした『CHINASONG』(DELOS)には、第2ヴァイオリンのイーウェン・ジャンが文化革命時代の子供の頃の思い出の曲をアレンジした24曲が収録されており、大ヒットを記録している。2005年からは、カメラータ・トウキョウとベートーヴェン全曲録音プロジェクトをスタートさせている。
様々なメディア・プロジェクトにも参加しており、ウッディ・アレンの映画「メリンダとメリンダ」では、バルトークの第4番を演奏、またPBSテレビのグレート・パフォーマンス・シリーズにも出演している。第1ヴァイオリンのウェイガン・リはドキュメンタリー「毛沢東からモーツァルトまで:中国のアイザック・スターン」に出演。チェロのニコラス・ツァバラスの家族を題材にした映画「ミュージック・オブ・ハート」(メリル・ストリープ主演)はクラシック・ファンのみならず多くの人の共感を得た。
現在、ニュージャージー州モンクレア州立大学のクァルテット・イン・レジデンスとして、また上海音楽院と北京中央音楽院の客演教授として後進の指導にもあたっている。