2月25日にウィーン楽友協会の大ホールで「アンサンブル・ウィーン=ベルリン」とマウリッツオ・ポリーニを聴いたあと(写真)、2月26日がフルートのシュルツさんの誕生日ということで、自宅でポリーニ夫妻を含めてメンバーとパーティ。梶本音楽事務所の佐藤氏も同席の呉越同舟で楽しい一晩。(2月の井上直幸レコーディング・ニュースの写真参照) 翌日は「ジュネス・ムジーク」で1993年初演のローランド・バティック作のピアノ協奏曲がリンツ・ブルックナー・オーケストラを迎えて再演。改装なったコンツェルトハウスの大ホールはチケットも売り切れで、バティックの見事な演奏に聴衆の拍手は最高に達し、5回もステージに呼び戻され、自作の「パガテール」をアンコールで演奏するほど。
(プロデューサー井阪 紘) |
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- 1)インデアミューレ、ブリツィ&イ・ソリスティ・ディ・ペルージャ
- 2001年2月28〜3月8日 Museo Civce di Santa Croce di Umbertide, Italy
- 録音のあとの忙しい2日。急に厳しい冬の気候となったウィーンをあとに27日よりイタリアに移動して、今度はトーマス・インデアミューレとイ・ソリスティ・ディ・ペルージャ、クラウディオ・ブリツィのオルガンとチェンバロで、昨年から始まったヴィヴァルディのオーボエ協奏曲を一気に2枚分10日間をかけて完成しようと予定。
- 選ばれた録音場所はペルージャの前回のジェス教会にはオルガンがないということで、ペルージャより北東へ25km、ウンブリア州の小さな街、Umbertide の元教会で今日は美術館として Museo Civce di Santa Croce(市立聖十字教会美術館とでも訳すのでしょうか?)の名前で登録されている可愛いホール。
- オルガンが素晴らしく、しかも室内楽の伴奏にピッタリの小さくって美しい音を持ち、特にグロッケンシュピールが鍵盤と機能していて、これを使った録音は、ヴィヴァルディの協奏曲のいつも単純・退屈さを救ってくれている。
- 全曲盤は今日までホリガーのフィリップス盤とピエルロのエラート盤の2種類しかないが(前者はイ・ムジチ、後者はソリスティ・ベネッティの共演)その二つと比較してもらえれば今回の全曲はいかにも面白く、ヴィヴァルディの作品の性格を、宗教的、オペラ的、あるいは革新的なペゴレージやガルッピを思わせる新しい世界を演奏仕分けている。
- その最大の功績者はオルガンとチェンバロの伴奏パートの自由さと創造性にあってクラウディオ・ブリツィの天才的演奏に負っていると言っても良い。
- 3枚組として2001〜2002年に発売の予定。
- 録音には Umbertide 市の協力、オーボエのリグータの協賛を頂いた。小さな街だがホテルも食事も人情も最高。イタリアは大都会のローマ、ミラノはやめて、こんな街に来ませんか。と、今回は自由なレコーディング報告にしました。
- 録音:2月28日〜3月8日
- Location : Museo Civce di Santa Croce, Umbertide
- Musician : Thomas Indermuhle (oboe)
- Joques Tys (oboe)
- Claudio Brizi (organ & cembalo)
- I Solisti Di Perugia
- Music : Vivaldi: 18 Oboe Concertos, Edition "Ricordi" FVII 1-17
- F.IX 52
- (F.IX-52 の1曲はヴァイオリン協奏曲より。もともとはオーボエ協奏曲だが原譜は現存せず)
- [★CDは2002年6月、CMCD-99001〜3として発売]
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- 追伸 今回、録音している教会には、16世紀(1516)の Luca Signorelli が描いた有名な "Confrantenita dei Discipinati di Santa Maria" という絵(写真左)があります。特別にデジカメの撮影を許可してもらって撮りました。多分、日本に宣伝して、観光客にも来てほしいのでしょうね。その写真を送ります。絵の寿命はすごいものですね。その絵を背に録音しています。贅沢の極みです。
- もう1枚は特別室に入っていて、ペインターはニックネームで呼ばれていて、名前を Pomarancio というそうで、"Madonna col Bambino in glolia tra Angeli e santi" という絵(写真右)です。
- Santa Groce の入り口の広場が、Piszza San Francesco で、小さいが雰囲気のある場所(写真下の3点)です。
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