カメラータ・トウキョウ レコーディング・ニュース
 
ジュゼッペ・ノヴァ&クラウディオ・ブリツィによるモーツァルトのフルート・ソナタ
  2005年2月23日〜27日 Museo di Santa Croce, Umbertide, Italy

 2月23日から27日まで、ウンベルティーデのサンタ・クローチェでは、クラウディオ・ブリツィと昨年「セレナータ・トリオ」のメンバーとして来日したイタリアのサルッツォ音楽院の教授で、マクサンス・ラリューの弟子として有名なフルートのジュゼッペ・ノヴァを迎えて、モーツァルトが8歳の時にロンドンで作曲したK.10〜15の6曲を、クラヴィオルガンを使って録音しました。
 今回のレコーディングの画期的なアイディアは、クラヴィオルガンを使い、バロックの演奏方法を採用し、多くのインプロヴィゼイションを加え、クラヴィオルガンがフルートの伴奏するのではなく、クラヴィオルガンの一部にフルートを取り込んでしまうやり方で演奏を録音するというもの。これによって、この8歳の神童の作品は文字通り甦りました。
 全曲リピートはモーツァルトの指定どおり。60分を超える多彩な音楽の内容は、面白くて飽きることもなく、変化に富んだ美しさにリスナーの皆さんも驚くことでしょう。2006年のモーツァルト・イヤーの特別な企画として発売の予定で、きっとモーツァルトの初期作品の再評価のひとつとなるに違いありません。
 なお、フルートは時代を考え、木製のヤマハ・フルートを使用。レガートに吹け、ヴィヴラートのないノヴァの奏法は、古楽器の方法を取り入れ、見事に成功しています。彼のホーム・ページ www.giuseppenova.com でも、このレコーディングがニュースとして紹介されています。

[★CDは2006年1月、CMCD-28101として発売]
ノヴァ&ブリツィ ノヴァ&ブリツィ
ノヴァ&ブリツィ ノヴァ&ブリツィ
ノヴァ  
 フルートのジュゼッペ・ノヴァ(写真左)
 ブリツィ(クラヴィオルガン)の収録の模様
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