カメラータ・トウキョウ レコーディング・ニュース
 
クラウディオ・ブリツィ
  2004年7月5〜8日 Museo di Santa Croce, Umbertide, Italy

 バッハの「イタリア協奏曲」の再録音は8月20日発売『サクラ・デ・ムジカーレ・ウンブラ』というペルージャを中心としたウンブリアの音楽祭の昨年の記念録音盤のためで、バッハの「ブランデンブルク協奏曲 第5番」と「フルート、ヴァイオリン、チェンバロのための協奏曲」にファイルアップされる。
 クラヴィオルガンのコンティニュオで弾いたこの録音は、バッハの同類の演奏に衝撃を与えるに違いないが、ブリツィは以前に録音したソロ・アルバムの時と違って、オーケストラ付きのコンチェルトのような響きを作って、この曲をアルバムのために録り直したいと希望し、チューニングもドイツの伝統的なWEREKMEISTER III を採用。7月5日全日をかけて収録した。

 7月6日〜8日はバッハのオルガン全集の録音に入り、今回は「クラヴィア練習曲集 第3部」Klavierübung, Dritter tail より“我らの救い主イエス=キリスト”(Jesus Christus unser Heiland, der von uns den Zorn Gottes wandt, BWV 688)、“我らの主キリスト、ヨルダン川に来たり”(Christ, unser Herr, zum Jordan Kam, BWV 684)等を録音。
 特にこの第3巻は、一応オルガンのためのクラヴィア練習曲集と言われているが、オルガニストから見るとあまりにもチェンバロ側にある作品で大きなオルガンだと単純で弾きにくく、チェンバロ奏者からは、オルガンの練習曲だと見向きもされない事が多いのだが、4曲のデュエット(BWV 802〜805)は、それぞれ火・水・地・空気を意味していて、これがなかなかの名曲。聴く機会が少ない曲なだけに楽しい録音となった。
 今回は次の2枚組の意欲作 Domenico Zipoli(1688〜1726)の作品集のテスト録音にも手を延ばしました。乞う、ご期待!!

[★イタリア協奏曲を収録したCDは2004年8月、CMCD-28057として発売]
クラウディオ・ブリツィ
ブリツィとプロデューサーの井阪 
クラウディオ・ブリツィ
 クラヴィオルガン
クラウディオ・ブリツィ
モニタールームのブリツィ。(写真左)
 右はウンブリア音楽祭の音楽監督で作曲家のカルロ・ペディーニ氏。
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