まず1枚目は『シューベルト:交響曲 第5番/フィルハーモニック・アンサンブル・ウィーン“モーツァルティステン”』(CMCD-28200)。ウィーン・フィルの精鋭を中心に結成されたアンサンブル、フィルハーモニック・アンサンブル・ウィーン“モーツァルティステン”による待望のセカンド・アルバムです。今回はウィーンにゆかりのある作曲家、ハイドン、モーツァルト、シューベルトを収録、デビュー盤でも各方面から好評をいただいた彼らの“ウィーンらしさ”を存分に堪能できるアルバムに仕上がりました。
なお、“モーツァルティステン”は今年の6月、弊社の招聘により各地で初来日公演が予定されています。ウィーン・フィル初のコンサートミストレス、アルベナ・ダナイローヴァ(ヴァイオリン)が出演する公演もあるなど、こちらも要注目です。詳細は弊社のコンサートのページをご覧ください。
2枚目は『ベートーヴェン:チェロとピアノのためのソナタ集 II/フィンケ & 岡田』(CMCD-28182)。元ベルリン・フィルの首席ソロ・チェリスト、エーバーハルト・フィンケ(チェロ)のセカンド・アルバムです。現役ながら間もなく90歳を迎えるフィンケの演奏は、長年の演奏活動で自然と培われてきた、作品に対する崇高かつ慈愛に満ちあふれています。第1作目でも共演した岡田知子(ピアノ)の好サポートも、フィンケの深みある演奏を際立たせています。
最後の1枚は『イタリア現代フルート作品集/高橋眞知子』(CMCD-28196)。1952年以降にイタリアの作曲家たちによって生み出されたフルート作品を収録したアルバムの登場です。まずは当時の前衛的作品とはどこか一線を画しているシェルシより4作品。次に多様式主義を強く推奨したマデルナの作品では、テープから流れる音とともにフルートを演奏するスタイルの作品を選曲。そして、デ・フェリーチェによる「MU」は、フルーティスト高橋眞知子のために書かれた作品。作家、谷崎潤一郎初期の作品にインスピレーションを受けたデ・フェリーチェが書き上げたオペラ「AKUMU」と共通性のある作品で、「MU」全体にもある種のジャポニズムを感じ取ることができます。イタリア作曲家の現代音楽における功績を存分に堪能できる貴重音源です。