2009年7月アーカイブ

 カメラータの8月新譜(7月25日発売)リリースは新譜2タイトル、特別企画1タイトルです。

CMCD-28184 1枚目は『迦楼羅(かるら)─オーボエ・ソロ/トーマス・インデアミューレ』(CMCD-28184)。
 オーボエ界を代表する奏者のひとり、トーマス・インデアミューレがオーボエだけで挑む現代作品集です。これまでの協奏曲や室内楽などで聴かれる柔らかく慈愛あふれる演奏から、ベリオの「セクエンツァ VIIa」のようなシャープな演奏が際立つ演奏まで、インデアミューレの奏でるオーボエは変幻自在。タイトル曲となっている「迦楼羅」は、西村 朗がインデアミューレに捧げたオーボエ協奏曲が原曲ですが、本アルバムでは西村がオーボエ・ソロへと書き直した収録しています。

CMCD-28183 2枚目は『ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ─フランス・ヴァイオリン作品集/植村理葉、岡田博美』(CMCD-28183)です。植村理葉(うえむら りよ)は第15回新日鉄音楽賞・フレッシュアーティスト賞受賞、ミケランジェロ・アバド国際コンクール優勝などの輝かしい経歴を持ち、ヨーロッパではバッハの無伴奏ソナタとパルティータの全曲を一夜で演奏、オーケストラとの協演は80回を超えるなど、ドイツと日本を拠点に活動中の実力派ヴァイオリニスト。セッション録音による音源が長年望まれていたアーティストですが、この度、ソロ・アルバムが岡田博美(ピアノ)の好サポートを得て遂にリリースされました。本アルバムに収録されたのはフランス近現代の作品。ラヴェルの「ヴァイオリン・ソナタ」やドビュッシー最後の作品となる「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」、そしてフランスでの留学時にミヨーやメシアンに師事した別宮貞雄の「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」などで、フランス的色彩感を繊細に表現し、高度なテクニックを要する見せ場でも、その実力を余すところなく披露しています。
 なお本アルバムの発売を記念して、秋には東京都内のCDショップでのインストア・イベントも予定されています。詳しくは本ニュース・ページでも告知する予定ですのでご期待ください。

CMCD-10002 最後は『ハイドン:ディヴェルティメント(弦楽三重奏曲)全集/ウィーン・フィルハーモニア弦楽三重奏団』(CMCD-10002)。“ハイドン・イヤー”(没後200年)を記念した注目の特別企画CDボックス・セットです。
 本CDボックスは、2002年から2005年にかけて計6枚がリリースされた『ハイドン:ディヴェルティメント(弦楽三重奏曲)』を1つに収めたCDボックスですが、通常1枚あたり¥2,940(税込)で発売されているCDを6枚収め、¥4,800(税込)という超お値打ち価格で発売いたします。これら6枚のCDは、これまで『レコード芸術』誌で【特選】に選出され、優秀録音ディスクに選ばれるなど評価も高く、カメラータのカタログの中でもロング・セラーとなっているシリーズです。
 シリーズ全曲を上質な演奏で聴かせるのは、ウィーン・フィルの名ヴァイオリニストであり、室内楽の名手でもあるペーター・ヴェヒター率いるウィーン・フィルハーモニア弦楽三重奏団
 ハイドン・イヤーを記念する限定セットのため、在庫がなくなり次第販売終了となります。この機会をぜひお見逃しなく!

CMCD-13813
 「ドリームタイム」の8月(7月25日)再発売DVDは、『我らのキング・オブ・ハイC〜パヴァロッティ バルセロナ・ライヴ1989』(JPBX-13813)です。
 世界中のオペラ・ファンに愛された20世紀を代表するテノールのひとり、パヴァロッティ。彼が惜しまれつつもこの世を去ってから間もなく2年が経とうとしていますが、この映像はパヴァロッティ50歳代中頃の絶頂期の声を堪能できる1989年のライヴ収録です。『トゥーランドット』の「誰も寝てはならぬ」を始めとするオペラからナポリ民謡まで、パヴァロッティの魅力を十分に味あわせてくれる1枚です。
 通常のCDと同じコンパクトなジュエルケース仕様でのリリースです。

CMCD-28186 6月25日に発売されました、『ハイドン:交響曲 第6番「朝」、第85番「王妃」、第97番/ウィーン・コンツェルト・フェライン,トゥルコヴィッチ』(CMCD-28186)が、『レコード芸術』2009年8月号の「新譜月評」にて【準特選】に選ばれました。小石忠男氏からは、「3つの時期の作品をそれぞれ1曲ずつ収めた選曲は、なかなか気がきいている。(中略)アンサンブルがよく整い、ハイドンらしい楽天的な感興を味あわせる。この演奏者たちのハイドンはもっと聴いてみたい。」と評され、諸石幸生氏からは、「ハイドンが交響曲という形式を心の底から愛していた事実をリアルタイムで満喫するかのような臨場感も嬉しい。(中略)じっくりと聴きたいハイドンである。」とご紹介いただきました。

CMCD-20099〜100 また、同日発売されました『C.P.E.バッハ:フルート・ソナタ集/シュルツ、ブリツィ』(CMCD-20099〜100)も同じく【準特選】に選ばれ、高橋昭氏から、「落ち着いた表現と音色の美しさを結びつけている。特に明るい音色と柔らかな響きがカール・フィリップ・エマヌエルの音楽の魅力を生かしている。」と評され、大木正純氏からは、「これだけ作品を集成したうえ、演奏も非常にすばらしいのでこのアルバムの価値は高い。まず絶好調のシュルツに大きな花束を捧げよう。」と、高評を頂いております。

 まだお持ちでない方は是非この機会にお買い求めください!

音楽の贈りもの 往年の巨匠アルフレッド・コルトーに師事し、ソロだけでなく室内楽の分野においても著名な演奏家と共演を重ねてきたピアニスト、遠山慶子。その遠山のエッセイ集、CDブック『音楽の贈りもの』が明日7月16日に春秋社より刊行されます。
 24のテーマで構成されたエッセイには、ピエール・フルニエ、エルンスト・ヘフリガーら錚々たる演奏家との共演とその舞台裏、ピアニストのオン&オフ・ステージの日々などが、遠山ならではの愛情溢れる文章で綴られ、加賀乙彦氏との対話も収録されています。
 また“CDブック”というの名の通り、遠山のピアノ演奏を収録した60分超のCDがセットになっています。音源はカメラータ・トウキョウの既発CDから厳選されたものに加え、本CDブックのために録音されたシューベルトのピアノ・ソナタ 第6番も収録しました。遠山慶子のエッセイと演奏を併せてお楽しみください。

CDブック『音楽の贈りもの』/遠山慶子 著
■出版社:春秋社
■¥2,625(税込)/四六変/104頁/ISBN:978-4-393-97044-7
■附属CD収録曲
 モーツァルト:デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 ニ長調 K.573
 シューベルト:ピアノ・ソナタ 第6番 ホ短調 D.566(★初音源化)
 ショパン:ノクターン
  第5番 嬰ヘ長調 作品15-2/第8番 変ニ長調 作品27-2
  第11番 ト短調 作品37-1/第16番 変ホ長調 作品55-2
 ドビュッシー:子供の領分 より
  グラドゥス アド パルナッスム博士/ジャンボーの子守唄
  人形のセレナード/雪は踊る/小さな羊飼い/ゴリウォーグのケークウォーク

青柳いづみこ 弊社所属のピアニスト、青柳いづみこが今週土曜夜にテレビ東京系で放送される番組『ミューズの晩餐 My song,My life』に出演いたします。昨年秋に刊行されたエッセイ集『モノ書きピアニストはお尻が痛い』(文藝春秋社)を中心としたトークのほかにも、司会者の川井郁子(ヴァイオリン)との共演で、ドビュッシーの「レントよりなお遅く」の演奏もお楽しみいただけます。

【放送日】
 2009年7月4日(土) 22:30〜
 『ミューズの晩餐 My song,My life』(テレビ東京系)

【出演者】
 ゲスト:青柳いづみこ(ピアニスト/文筆家)
 司 会:寺脇康文/川井郁子(ヴァイオリニスト)

※放送日や内容については、予告なく変更になる場合がございます。あしからずご了承ください。

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