カメラータの6月新譜(5月25日発売)は2タイトルです。
1枚目は『ハイドン:交響曲 第83番「めんどり」他/フィルハーモニック・アンサンブル・ウィーン“モーツァルティステン”,オクセンホファー』(CMCD-28166)。
今年で没後200年を迎えるヨゼフ・ハイドン。カメラータからもその“ハイドン・イヤー”を記念したアルバムが何枚かリリースされますが、中でもこのフィルハーモニック・アンサンブル・ウィーン“モーツァルティステン”は要注目の1枚。“モーツァルティステン”は2005年に結成されたばかりのアンサンブルですが、そのメンバーは現在のウィーン・フィルの精鋭を中心に構成されています。彼らを率いるのは、ウィーン弦楽四重奏団のヴィオラとして活躍するハンス・ペーター・オクセンホファー。いわば“ミニ・ウィーン・フィル”とでも呼べそうなアンサンブルが品位と風格に満ちた正統派のハイドンをおとどけします。
なお、カメラータでは来年(2010年)に“モーツァルティステン”の招聘および公演を予定しています。こちらの方もご期待ください。
2枚目は『アルビノーニ:オーボエ協奏曲全集/トーマス・インデアミューレ』(CMCD-20097~8)。
ヴェネツィアに生まれ、ヴェネツィアで生涯を閉じた作曲家、トマゾ・アルビノーニによる「オーボエ協奏曲」と名づけられた作品は、作品7と作品9にそれぞれ8曲あり、それら8曲は、オーボエ・ソロのための作品4曲、そして2本のオーボエのための作品4曲に分けることができます。
オーボエの第一人者として、カメラータから多数のアルバムをリリースしているトーマス・インデアミューレの最新作は、そのアルビノーニのオーボエ協奏曲の全集です。2本のオーボエ協奏曲では、『ヴィヴァルディ:オーボエ協奏曲全集』ですでに共演したジャック・ティースを迎え、息のあった演奏を披露。奇才クラウディオ・ブリツィによるオルガン演奏と指揮、さらに本場イタリアの弦楽合奏団、イ・ソリスティ・ディ・ペルージャのアンサンブルをバックに、インデアミューレの軽やかで明るいオーボエは輝きを増し、イタリア・バロックの典雅な音楽と結びつき、当時のヴェネツィアへと聴き手を誘います。