カメラータからの7月25日発売(8月新譜)は2タイトルとなります。
まず1枚目は「ロマン派のオーボエ協奏曲集/インデアミューレ、トゥルコヴィッチ、エストニア国立交響楽団」(CMCD-28158)。今や誰もが認めるオーボエの第一人者、トーマス・インデアミューレによるロマン派のオーボエ協奏曲集です。フンメル、カリヴォダ、リーツ、モリックと、今日ではほとんど演奏されることのない知られざる作品ではありますが、作品自体の高い完成度に、ますます冴えわたるインデアミューレの技巧が加わり、魅力あふれるレア・レパートリー集となりました。
バックは「ルブラン:オーボエ協奏曲集」で共演したエストニア国立交響楽団に、ファゴット奏者のミラン・トゥルコヴィッチが指揮者として参加しています。
2枚目は「モーツァルト(ホフマイスター編):フルート四重奏曲集/シュルツ、バルトロメイ」(CMCD-15091)。CDやラジオのなかった18世紀当時、サロンや家庭でも手軽に音楽を楽しめるようにと、有名曲を室内楽版に編曲した楽譜が多数出版されて人気を博していました。そこで作曲家であり出版社も経営していたフランツ・アントン・ホフマイスターは、「トルコ行進曲」などを含むモーツァルトのピアノ作品やオーボエ四重奏曲から5つの作品をフルート四重奏曲版に編曲、ひとつの楽譜にまとめて出版しました。今回のアルバムは、その5作品を2枚組のCDとしてまとめたものです。
フルートはすっかりおなじみウィーン・フィルの首席、ヴォルフガング・シュルツ。弦楽部には同じくウィーン・フィル首席のフランツ・バルトロメイ(チェロ)、ウィーン・ソロ弦楽三重奏団やソロなどで活躍するイルゼ・ヴィンツォア(ヴィオラ)、そしてシュルツの愛娘ヴェロニカ(ヴァイオリン)が参加。ホフマイスターによる貴重な楽譜はウィーン楽友協会アーカイヴの全面協力による提供......と、濃厚なウィーンのエッセンスがつまった1枚となりました。
はたしてモーツァルトのピアノ作品がフルート四重奏でどのように響くのか──ホフマイスターのアイディアとウィーンのアーティストによる演奏をぜひ皆さんの耳でご確認ください。