カメラータからの5月25日発売(6月新譜)は新譜3タイトル、再発売1タイトルとなります。
まず1枚目は「20世紀のクラリネット作品/カール・ライスター」(CMCD-28156)。近年ルフェーヴル、シューマンなどクラシカルなシリーズが続いたカール・ライスターですが、前作では西村 朗のクラリネット協奏曲「カヴィラ」を初演するなど、決して年代にとらわれず、新しいレパートリーにも意欲的に挑んできました。今回の最新アルバムは、バーンスタイン、ホロヴィッツ、オネゲルなど、ジャズのエッセンスも感じられる20世紀前半の作品集。これまでのクラシカルな作品集とは一味違った、洒脱で軽快なライスターの演奏を存分に楽しめます。
続いて、ハーモニカ奏者として常に第一線で活躍してきた崎元 讓の新譜と再発売を1枚ずつご紹介します。6年ぶりとなる久々の新譜は「ロドリーゴ:スペインの小さな田舎町〜ハーモニカ作品集/崎元 讓」(CMCD-28157)。タイトルとなったロドリーゴの「スペインの小さな田舎町」は、1957年にハーモニカの名手ラリー・アドラーにより初演された後に楽譜が行方不明となり長い間"幻の名曲"とされていましたが、最近になり楽譜が発見され、演奏やレコーディングが可能になった作品。そのため本アルバムが同作品の初録音となります。
この最新作のリリースにあわせ、崎元 讓のディスコグラフィーの中でも特に人気の高い「ハーモニカの芸術/崎元 讓」(CMCD-15083)も【カメラータ・ヴィルトゥオーゾ・シリーズ】として再発売いたしました。
本作はカメラータにおける崎元のデビュー盤で、J.S.バッハから美野春樹、三宅榛名ら新進気鋭の邦人作曲家の作品を収録し、ハーモニカという小さな楽器の可能性を多くの音楽ファンに認知させたロングセラーです。演奏活動40周年を記念した崎元 讓の2枚のアルバムで、ハーモニカの幅広いレパートリーをお楽しみください。
最後は「栗本尊子 グレート・ヴォイス──2005 Live in Tokyo」(CMCD-20096)。栗本尊子(メゾ・ソプラノ)による2005年10月のライヴ盤です。この時すでに栗本は84歳でしたが、年齢を感じさせない艶やかな歌声、美しく響く日本語の発声はまさに"奇跡の歌声=グレート・ヴォイス"としか表現することができません。
栗本はこの翌年、カメラータから「愛と祈り〜歌いつがれる日本のうた」(CMCD-28110)をリリース、85歳でCDデビューを果たしました。こちらも併せてお楽しみください。
なお、「20世紀のクラリネット作品」および「栗本尊子 グレート・ヴォイス」は、『レコード芸術』6月号(音楽之友社/5月19日発売)の「New Disc Collection」のページでも紹介されました。
★4月24日のニュースでお知らせしました通り、2008年4月から新譜の発売日が毎月25日に変更となりました。ご了承ください。