2008年1月アーカイブ

音盤考現学 気鋭の音楽評論家/思想史研究者、片山杜秀氏による初の音楽論集『〈片山杜秀の本 1〉音盤考現学』(四六判・並製、280頁)が、1月25日にアルテスパブリッシングから刊行されました。
 片山氏はクラシック音楽、特に近代日本音楽に関する大胆かつ精緻を極めた研究活動で知られ、音楽ファンの厚い信頼と熱烈な支持を受けています。本書は『レコード芸術』誌上での人気連載「傑作!? 問題作!?」を50回分まとめたもので、カメラータのCDも多数紹介されています。
 片山氏の圧倒的な知識・音楽体験を背景にした卓抜な着想と豊かな想像力により執筆された本書は、現代作品を聴く楽しみを何倍にも拡げる内容となっておりますので、小社CDとともにお楽しみください。

■詳細はアルテスパブリッシングのウェブサイトをご覧ください。


《『音盤考現学』本文中で紹介された主な小社CD》

[1] 「西村 朗とバブルとオウム」
●残光...西村 朗:ヴァイオリン協奏曲 第1番/ガヴリロフ(28CM-522)
●蓮華化生...西村 朗 管弦楽作品(CMCD-20016〜7)
●《カメラータ・コンテンポラリー・アーカイヴズ》西村 朗 作品集(光のマントラ)(CMCD-99052)

[29] 「橋本國彦の懺悔」
●妖精の距離〜よみがえる日本の小品集/沼田園子&蓼沼明美 ファイン・デュオ(28CM-658)

[38] 「核時代のオルフェウス」
●芥川也寸志:歌劇『ヒロシマのオルフェ』(CMCD-28009)

[44] 「日本のハムレット」
●別宮貞雄:オペラ『有間皇子(ありまのみこ)』(CMCD-20001〜2)

CMCD-25036 昨年8月に惜しくも急逝した松村禎三。彼の生前からの希望に基づき、「ピアノ協奏曲 第1番」(1973)と「チェロ協奏曲」(1983)を収めた追悼盤「松村禎三 作品選集 V」(CMCD-25036)が1月24日の読売新聞夕刊で紹介されました。現在発売中の『レコード芸術』2月号「新譜月評」では、佐野光司氏が「現代音楽は、聴いた直後によいと思っても、数年を経てなおその感慨・感想が持続するものは少ない。松村禎三の2曲はその意味で、その少ない部類に属することがこのCDで分かる」と評し、「推薦」の評価を与えています。
 日本作曲界の巨匠・松村禎三の傑作を、「野平一郎のピアノ、上村 昇のチェロほかによる入魂の演奏」(読売新聞評より)でご鑑賞ください。

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 先月(12月15日)リリースの《カメラータ・コンテンポラリー・アーカイヴズ》(CMCD-99043〜52/全10タイトル/分売)が、現在発売中の『レコード芸術』2月号「新譜月評」で、9タイトルが推薦盤、残り1タイトルが準推薦盤に選ばれ、シリーズ全体として非常に高い評価を得ました。批評文の中で岡部真一郎氏は「求めやすい価格とあいまって、わが国の作曲界の諸相を俯瞰する好企画である」と記しています。
 また、1月24日の読売新聞夕刊では、本シリーズの『湯浅譲二 作品集』(CMCD-99043)が注目盤として紹介されました。ブックレット掲載の「川島素晴の解説も秀逸」とコメントされています。
 日本を代表する10人の作曲家による力作の数々を、この機会に是非お聴きください。

ゲルハーヘル 本日(2008年1月21日)の毎日新聞夕刊「記者が選ぶ 今週はコレ!」欄でもとりあげられましたが、かのフィッシャー=ディースカウの真の後継者と評され、いまドイツ・リート界で最も注目を集めているバリトン歌手、クリスティアン・ゲルハーヘルが、弊社の招聘により5年ぶりに来日中です。
 彼のベスト・パートナーであるゲロルト・フーバーをピアノ伴奏にむかえての、3夜にわたるシューベルトの三大歌曲リサイタルや、ブロムシュテット&NHK交響楽団との共演などが各地で予定されています。
 作品の本質をしっかりと伝える美しいテキストの発声、叙情性あふれるゲルハーへルの歌声を、ぜひ各会場でお楽しみください。


クリスティアン・ゲルハーへル(バリトン)&ゲロルト・フーバー(ピアノ)

《シューベルト三大歌曲集全曲演奏会》
●1月30日(水)19:30開演 第1夜:美しき水車屋の娘
●2月 1日(金)19:30開演 第2夜:冬の旅
●2月 3日(日)15:00開演 第3夜:白鳥の歌
王子ホール(東京)
問:王子ホールチケットセンター 03-3567-9990
※3夜通しチケットも発売中

●2月 5日(火)18:45開演/しらかわホール(愛知)
プログラム:シューベルト:「白鳥の歌」ほか
問:しらかわホール 052-222-7110

●2月 7日(木)19:00開演/いずみホール(大阪)
プログラム:シューベルト:「白鳥の歌」ほか
問:いずみホールチケットセンター 06-6944-1188


■クリスティアン・ゲルハーへル(バリトン)&
ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮)/NHK交響楽団
プログラム:マーラー:さすらう若人の歌 ほか

●1月23日(水)19:00開演/サントリーホール 大ホール(東京)
●1月24日(木)19:00開演     〃
《NHK交響楽団・第1612回定期公演》
問:N響ガイド 03-3465-1780

●1月26日(土)18:45開演/愛知県芸術劇場 コンサートホール(愛知)
《NHK交響楽団定期演奏会・愛知県芸術劇場シリーズ》
問:愛知県文化振興事業団 052-971-5609

●1月27日(日)15:00開演/岡山シンフォニーホール(岡山)
《NHK交響楽団定期演奏会・岡山シンフォニーホール第11回公演》
問:岡山シンフォニーホールチケットセンター 086-234-2010

 本日(2008年1月21日)の毎日新聞夕刊「記者が選ぶ 今週はコレ!」欄に、レイ・ケネディの記事が掲載されました。
 レイ・ケネディは自身のトリオを率いて昨年11月に「バロック・イン・ジャズ」(CMSB-28017)を「スイングブロス・レーベル」よりリリースしたばかり。そのシリーズ名通りクラシックの名曲をジャズにアレンジした好評の「イン・ジャズ」シリーズですが、今回の「バロック」は「モーツァルト」(「スイングジャーナル」誌2006年5月号のゴールドディスク選定)、「バッハ」に続く第3弾。
 「原曲の美しさとエモーションをいかにジャズにできるかに腐心した」とレイ・ケネディはコメントを寄せていますが、仕上がりには「うまくいった」と満足げだったそうです。好評の「クラシック・イン・ジャズ」シリーズで、ジャズとクラシックの心地よい調和をお楽しみください。

 昨年9月にリリースされた高橋アキの「シューベルト:ピアノ・ソナタ集 D.960 & D.664」(CMCD-28141)が、『レコード芸術』2月号(音楽之友社/1月19日発売)の「第32回リーダーズ・チョイス」にて選定されました。
 「リーダーズ・チョイス」は、年に一度の読者投票により、今年度の印象に残ったアルバムを選出する同誌の恒例企画ですが、高橋アキのシューベルトはこの「リーダーズ・チョイス」の総合部門で第20位、器楽曲部門で第6位の座を獲得しました。"高橋アキ=現代音楽のスペシャリスト"という、これまでの先入観をくつがえすロマンティックな演奏がリスナーから多大な支持を受けたものと思われます。
 また、先月リリースされた「危険な夜─高橋アキ プレイズ ジョン・ケージ」(CMCD-28142)も、同誌の「新譜月評」で【特選盤】に選定されました。
 ロマンティックなシューベルトに、不思議ながらも美しい響きを聴かせるケージの作品。最新アルバムでぜひ高橋アキの演奏を体験してみてください。

 本日(2008年1月15日)の読売新聞夕刊の「エンターテイメント」欄に、高橋アキの記事が掲載されました。
 高橋アキは先月20日、カメラータから「危険な夜─高橋アキ プレイズ ジョン・ケージ」(CMCD-28142)を発売、今月6日に東京オペラシティ・リサイタルホールで、そのケージ作品を含む「ピアノ・ドラマティック」シリーズのリサイタルを行ったばかり。
 短い記事ですが、交友のあったケージの作品から、前作の「シューベルト:ピアノ・ソナタ D.960 & D.664」(CMCD-28141)まで、興味深いインタヴューにこたえています。

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