●プロデューサーとして─── 井阪 紘
時々音楽大学に招かれて、特別講座として「アートマネージメント」の授業をする時、いつも『アートマネージメントの精神は、芸術家と聴衆の間にあって、あくまでも聴き手の立場に立って何を提供するべきかを考えることだ。』と話をしながら、はたして私もそれができているのだろうかと反省することがあります。
今回、そうしたアートマネージメントの精神に立ち返り、3回のピアノ・リサイタルを、私がリスクを負ってプロデュースする事に決めました。ハイドン、モーツァルトからジャズまでを弾く、音楽に純粋な心を持ったウィーンのローランド・バティックが、師フリードリッヒ・グルダに捧げる「モーツァルトの夕べ」で始まり、期待の若手ピアニスト、佐藤美香は師の井上直幸に捧げる一晩を、最近録音したリストのロ短調ソナタを中心としたプログラムで演奏してもらいます。
そして今回、私のプロデュースのシリーズで何と言ってもハイライトは、遠山慶子によるドビュッシーの前奏曲 第2曲と「子供の領分」を中心としたフレンチプログラムです。
ピアノ音楽が好きな人に、私の選んだ3人のピアニストによる、ユニークかつ得意なレパートリー、心の通ったプログラムをどうか聴いてもらいたいと、3回の通しチケットを100席、安く提供したいと考えています。
ホールも毎回、プログラムと聴衆のお客様の好み、弾くプログラムの内容にあわせて変えることに致しました。
●2006年11月 7日 ローランド・バティック ピアノ・リサイタル
●2007年 3月18日 佐藤美香 ピアノ・リサイタル
●2007年 5月29日 遠山慶子 ピアノ・リサイタル
※カメラータのみ取り扱いの3公演通し券 ¥11,000 もあります。
お問合せ:カメラータ・トウキョウ 03-5790-5560