日本の音楽界を代表する作曲家のひとり、伊福部 昭 氏が、2月8日に逝去されました。91歳でした。
1914年に北海道・釧路に生まれた伊福部氏は、1935年に最初の管弦楽作品「日本狂詩曲」でチェレプニン賞(パリ)の一席を受賞。1938年にバレエ「ボン・ダンス」がロシアン・バレエによりウィーン初演、また、同年ヴェネツィアの国際現代音楽祭で「ピアノ組曲」が演奏されるなど、若くして国際的な評価を得ました。
一方で、北海道の林務官としても活動。幼い頃から親しんでいたアイヌの伝承音楽をはじめ、北方民族の音楽・文化の研究を行いました。その成果は自らの作品へと反映され、多くの作品を生み出しました。終戦後は東京音楽学校(現・東京芸大音楽学部)などで教職に就き、多くの作家を育てました。
晩年まで精力的な作曲活動を続けた伊福部氏の作品は、音楽ファンのみならず、近年は氏のもう一つのライフワークともいえる映画音楽のファンからも注目され、過去の作品の再評価も進んでいる矢先の事でした。
弊社スタッフ一同、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
[伊福部 昭のCD]
●鬢多々良/伊福部 昭 作品集(28CM-290)
●伊福部 昭 全歌曲/藍川由美(20CM-641〜2)
●琵琶行〜伊福部 昭 作品集/野坂惠子(28CM-558)
●交響譚詩〜野坂惠子リサイタル(28CM-651)
●七ツのヴェールの踊り〜伊福部 昭 作品集/野坂惠子(CMCD-28096)